SUPER BELL"Z / 老・ラッパー 8cm
¥1,000
SOLD OUT
DJの野月貴弘を中心とするテクノユニット、SUPER BELL"Z 。と紹介されているが、テクノとエレクトロヒップホップの世界観が混じり合いながらの対極のギャグセンスはユニークな世界。
99年に放った鉄道の車内放送をサンプリング(モノマネ?)した楽曲、「MOTER MAN(秋葉原〜南浦和)」がヒットして(オタク文化をネタにしているのであれば「電車男」の2ちゃんねるへの書き込みが04年なので、それより早い動き)メインストリームに躍り出た、次なる一手として放たれたのが今作、迷宮ラップ「老・ラッパー」
00年作。
前作でのラップ部分を全体にフィーチャーした楽曲は第二次ジャパニーズヒップホップ新世代がメジャー1stを投下しまくっていた旋風に挟まれている中において、なんともこの時代背景を重ねて聴いてみるとかなり異質。
DEVOやバッファロードータ風の風貌にて、機材をいじりながらのナンセンスギャグで押し進む姿は当時のヒップホップスタイルとは程遠い世界であるにも関わらず、YMOもチルドレンとは認めたくないような飛び道具具合。
第一次ラップブームより前のオールドスクール節を炸裂させているところは老人の世界をラップで表現しているからそうなったのか(深読みしすぎか)唯一無比の世界は「個」を貫く作品。
上記でも記したが、Dragon Ash の「Grateful Days featuring Aco, Zeebra」が99年にリリースされ、KICK THE CAN CREWのメジャーデビュー作なる「スーパーオリジナル」が01年で、RIP SLYMEのメジャーデビューが同じく01年、これをみるとポツンと穴が空いているのが00年であり、一歩早すぎたことによりこの「老・ラッパー」が滑り込むが、完全なるオリジナリティにて現在でも伝説になっている、藤原ヒロシや高木完よりダブルハットが似合ったDiggy-MO率いるSOUL'd OUTが「ウェカピポ」でメジャーデビューかつ日本レコード大賞ゴールドディスクを受賞したのが03年となるので、ジャパニーズヒップホップが完全なるメジャーで成功をおさめた期間とかぶったということと、アメリカのヒップホップやR&Bシーンではネオソウルなどが吹き荒れる中で、完全にズレたバブルガムブラザーズの流れから来る、日本側から観た、彼らからすればおじいさん世界のヒップホップ流儀をテクノ側から繰り広げられた、もうひとつの闘いであり、高いエンターテイメント性と楽曲のクオリティの高さから、オタク文化に受け入れられて、結果根強いファンを持つこととなり、個を貫き長年に渡り活動を行うこととなるわけです。
おじいちゃんラップは後のマッシュアップ世代から放たれた吉幾三使いにも類似するところは何とも興味深いですし、「ケンカおやじ」で有名なHOODOO FUSHIMIのムードにも近く、第一次ラップブームのメインストリームの椅子に座ろうと切磋琢磨した、ラップ文脈で語られるアンダーグラウンドヒップホップの面々が谷啓のラップ作品や加藤茶のラップ作品などを制作するような、半ば無理やりなやり方が旧来の日本のラップの側面にねじ込まれたことは歴史上無かった事となっている。
このようなひとつのジャンルから派生したスタイルの多様性のなか、ECDが危機感を感じ開催した「さんピンCAMP」から7年後のヒップホップの世界線にて、名作『失点 in the park』を03年に落とし込む意味が見えてくるように感じるのです。
https://youtu.be/nI6350uuVkM?si=jB668mLjBxGcAonl
CD盤面 M-:Mint Minus 美品
ジャケット M-:Mint Minus 美品