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seigen ono / Comme Des Garçons, Vol. 2 CD

¥1,800

SOLD OUT

seigen onoやサイデラマスタリングのクレジットがあると音を聴かずして買って良しと思ってしまう悪い癖があります。
seigen onoのマスタリング作品に出会っている人なら何を言っているのかはわかるはず。
seigen onoは今やエンジニアとして有名ですが、作品作りもきっちり行っている音楽家でもあり、1stの"seigen"はクラウスシュルツのレーベル
"InnovativeCommunication"からリリースされていました。
今作はそんなseigen onoの音楽家、プロデューサーとしての力が発揮された作品で、当時のニューヨークの生き残りNo wave勢、ビルラズウェル、アートリンゼイ、ジョンルーリー、ジョンゾーン一派とのセッションにて作られた作品。
川久保玲のコムデギャルソンのショーのために作られた音楽をまとめた今作は"Comme Des Garçons Vol.2となります。
95年にvol.1とvol.2が1つとなった再発がサイデラマスタリングから出ており、21年にもD&DEPARTMENTの協力のもと再発が出ています。こちらはCD原盤、89年作。
89年というとバブル経済真っ只中であって、日本の景気はピーク値、かつ西武グループが国と仕掛けようとした文化改革が政府抜きの企業側に委ねられた時代で、あの手この手を使い、文化が力をつけて行った時代。
特殊なこの時代のムードは現在海外の音楽ディガーが求める日本の"kankyo ongaku"の源流のようにも思えたり。
インディペンデントにてファッションを切り拓いてきた、三宅一生から始まり、川久保玲や山本耀司へと、どんどんバトンは繋がるわけですが、90年代のストリートカルチャーがインディペンデントにて成功するのもDCブランドなどの成功があったからであって、西武グループや電通などの連携プレイを介して、文化がひとつの街へと集まり爆発した時代。
ワールドミュージックブームなどが90年代初頭に起こり、それは土着的な源流の民族音楽とサリフケイタなどの最先端の民族音楽が入り乱れながらも都市では、東京が作り上げたであろう民族音楽があるわけで。
昨今人気の高い"kankyo ongaku"、吉村弘などの人気なども含め、都市が作り上げた民族音楽、アフリカ音楽だけではない、世界各国の伝統音楽を経由して、独自の美学で作り上げられたムードがあったように思っています。
細野晴臣で言う"観光音楽"とでもいいましょうか。無印的というか。
この時代のファッションブランドやそちら方面から出てくる音楽的動向の方がはるかに美学があったように思えます。その静寂な美学が当時のムードのようにも感じたりします。
音楽人が作り上げる作品よりも表現を"音楽"としたアートスクールや服の方面から音楽へとなだれこむ、ロンドンのパンクシーンから受け継がれるコンセプチュアルな音楽を通してのインディペンデントムーブメントを作る方向へと傾いた時代の馬力はなんとも力があります。
山本耀司と高橋幸宏が作り出した、87年作、こちらもショーの音楽をまとめた"La Pensée"やディップインザプール、ロンドンのセックスピストルズの思想をきっちり受け継いだ、中西俊夫のウォーターメロンなどの世界線。
今作はNo wave勢と作られているわりには、ノイズや即興性というよりアカデミックな側面が全面に出た名作で、ジョンゾーンが取り組んでいた、映画音楽的側面に近い音の構造が聴けるところが最高。
フレッドフリスのドキュメンタリー映画"Step Across the Border"などを観ていてもわかりますが、音楽的素養を持ちながら、"誰も聴いたことのない"ような音楽を作ろうとしていた、本気の実験、その実験結果にて商売に火をつけようとしていたパンクスたちの思想はコムデギャルソンの川久保玲が"洋服が綺麗に見えて誰も聴いたことがない音楽を"と要求を見事に音で表現しているように感じます。
その思想を形にするべく、ニューヨークのこの辺りの音楽家の世界線に繋げた、seigen onoのセンスが光る作品。
六本木WAVEなどで当時売られていた、都市型民族音楽、観光音楽などから聴こえる都市のムードとそのような世界線のなかでまだやられていない音楽ジャンルにて形にしているところもなかなかに良い作品。
この後訪れる、ワールドミュージックブームやレアグルーヴ文脈などにも繋がる音の作りは先端を感じます。

CD盤面 M-:Mint Minus 美品
ジャケット EX:Excellent 経年劣化があるも全く問題のない状態・良品

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