X.VALDEZ / HIGHER GRACE CD
¥1,600
SOLD OUT
デミアン・オニールが率いた二人組男女ユニットの作品。00年作。
この時、新人として出てきたユニットながら、40才近いデミアン・オニールは、UKパンクのジ・アンダートーンズのメンバーとして活動後に弟とともにエレクトロニクス主体の音楽を展開しており、00年に入ってからも"先端"の音楽を追っかけながら、自らの地平を作ってきた音楽家。
00年代初頭、エレクトロニカ勢や実験音楽、70年代リバイバルのディープゾーンに入った最中に落とされた、妙に落ち着いたムードを保つエレクトロポップス作品に驚いてしまいます。
マシューハーバートの世界線に近いように感じます。
この時代までくると、80年代に出てきた音楽家たちが70年代の思想を地べたにして、より新しい音楽を模索していたことがわかってくるわけで、ベンワットやトレーシーソーンなどの動きを見てもそうですし、ヴァニティレコードの阿木譲しかり、初期ダムタイプの面々もヨージビオメハニカにkuniyukiしかりそうですが、全てに思うことは懐古的に音楽を行っていた人たちとは当たり前ながら、まるで違った道のりにてダンスミュージック、エレクトロニクスミュージックへと近づいたことが、音楽が持つ温度で感じとれるわけで。
ある種、70年代終わりから音楽を作り出した作家は最強の懐古主義者なのかもしれませんが、他者と共有したいわけではなく、自分しか知らないはずの"最初の音楽"を聴いた時の感情を、ただもう一度再生したいがために前衛を貫いたのではないかと、先端音楽を追っかける音楽家たちの音を聴いているとそう思ったり。
それはこれまで聴いてきた音楽では感情が動かない、厄介な現実との戦いのようにも思えます。
このX.ヴァルデスの音楽は打ち込み機材やシンセサイザーで奏でられてはいるものの、直球のダンストラックスでは無く、洗練されたジャズやサントラ、モンドの世界線がエレクトロニクスにアブストラクト、トリップポップの世界線と入り混じる、2026年においても現代的な"AOR"として機能すると感じます。
今作は長年音を見つめてきた音楽家の眼差しが聴ける作品。
フランスのバンド、エールのメンバーやアレックス・ゴファーが参加していたオランジュというバンドメンバーでもあった、フランスのエレクトロニック・ミュージック・シーン最初期から関わってきたザビエ・ジャモがプロデュースしているところもフランスのダンスシーンがメジャー化するぐらいに力強かった、00年初頭の音楽の連なりを感じます。
X.ヴァルデスの楽曲群も素晴らしいのですが、ここで注目なのが、この楽曲リミックス作業のみで実現した、Silent Poets + Chari Chariによるダブルリミックス作品が極上で。
この楽曲だけのために買っても良いのではと思うほどの素晴らしいリミックス作業を聴いて欲しい。夏をこれで乗り越えられるぐらいの、極楽浄土へダイブするような名仕事。
CD盤面 M-:Mint Minus 美品
ジャケット EX:Excellent 経年劣化があるも全く問題のない状態・良品
サンプル盤。