MATT VALENTINE ERIKA ELDER /DAYBREAK OF COCOLA & THE PLUMAGE OVERTONES OF BLACK PATTI CD-R
¥3,800($24.07)
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アメリカのバーモント州を拠点に活動を行う音楽家、MATT VALENTINEとパートナーのERIKA ELDERが作り上げた、忘れ去られた故郷的ホームメイドな作品集。
MATT VALENTINE作品を見つければ必ず買ってしまうのも、その中には"極私的な音"が作品に詰め込まれているからで。メジャー作品やインディー作品、個人的に作られている作品など、全作品をコンプリートするのは難しい音楽山脈なわけです。
アメリカのオルタナティブロックの裏、アウトサイダーミュージックをきっちり継承しているところも最高。
世界各国のアコースティック楽器を、リバーブ、ディレイ、フランジャーなどのエフェクトにて増幅・強化するその世界線はなんとも広大なアメリカの片隅に点在するゴーストタウンから鳴り響く最後の音の群れのよう。
50年代のブルースなどの録音物に感じる真っ白い光を浴びたようなスレスレの音は人の記憶の扉の向こう側で鳴る音楽のようで、MATT VALENTINEの作り出す音もまさにその奥で鳴る音像だと感じます。
ブルースやカントリーの出発から独自世界にて、霊性世界にも繋がる呪術的音楽へと直走った、ジョンフェイフィーなどの世界が好きならば必ずしっくりくると感じます。
90年代から00年に入っての現行の動きとして、そのような音楽形態との親和性も高いMATT VALENTINEの活動はもっと評価高くても良いのではと思ったり。
ソニックユースのサウストンムーアはきっちりコンタクトをとっているのは流石です。
このような、なんとも壮大な背景が乗っかってくる、アメリカ的"孤独"はアメリカの表現者のコミュニティ(たまり場)のようでいて、そのようなカウンター思想を客観視して表現を行えるようになった80年代終わりから90年代において、その世界線は音楽や映画にて最大の"幻想"として受け継がれたように感じます。
トムウェイツやヴィンセントギャロ、ジム・ジャームッシュやデヴィットリンチなどなど。
アメリカの幻想を見つけたインディペンデント寄りの思想の表現者が見つけ出した"幻想"が後に日本においても田舎に幻想を求める矛先が向いた、ひとつの理由だったと感じます。
都会は現実的な共通言語であり、それ以上の世界は描けないが、何も存在しない田舎においては白いキャンパスのように狂人の想像を具現化出来たのではと思ったり。
そう考えれると香港や台湾などの映画は都会をテーマに幻想を描き切っているところは異質だったと感じます。
こちらの作品は彼のレーベルから出ていた自主盤のCD-Rで、これ市場になかなか無いのか、情報があまりありません。
幻想は忘れ去られてからが勝負であり、その深さにおいて、それを見つけた者へどう語りだすかはその表現者の技量にかかっているわけです。
広大な時間を要する表現物、遺跡を所有する時間こそがインディペンデント作品の極み。
それに出会った人だけが、味わえる世界というのはあると感じます。
アウトサイダーミュージックやヘンテコ音楽が好きで仕方がない、そんな心や言葉をひっぱり出してくれるような味わい深い作品。
CD盤面 EX+:ごく軽い擦れあるが目立つノイズなし・良品
ジャケット EX-:軽いスレ、傷や汚れ、シミがある状態・並品